大正十四年二月、いよいよ出家得度して、肥後の片田舎なる味取観音堂守となつたが、それはまことに山林独住の、しづかといへばしづかな、さびしいと思へばさびしい生活であつた。
松はみな枝垂れて南無観世音
まつはみな しだれて なむかんぜおん
大正14年〜昭和7年(1925-1932) 行乞流転の旅
『草木塔』鉢の子
大正十四年二月、いよいよ出家得度して、肥後の片田舎なる味取観音堂守となつたが、それはまことに山林独住の、しづかといへばしづかな、さびしいと思へばさびしい生活であつた。
まつはみな しだれて なむかんぜおん
大正14年〜昭和7年(1925-1932) 行乞流転の旅
『草木塔』鉢の子
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大正十四年二月、出家得度した山頭火は肥後の味取観音堂の堂守となった。堂をかこむ松はみな枝を垂れ、その姿がそのまま観音への礼拝のように見える。山林独住のはじまりに映った、静かな景色。